建物の外壁・外階段・アプローチなどで、白いよだれを垂らしたような汚れや、ツララのようなものが垂れている!!こんな現象ご覧になられたことありませんか?
建築用語で、これを”はなたれ”もしくはエフロレッセンス(白華現象)と呼びます。躯体の中やタイル・石貼りの内側に、雨水などが長時間たまる状態がたびたび繰り返しされると、セメントの石灰分が水に溶けて流れ出し、空気中の炭酸ガスと反応して、不溶性の炭酸カルシウムとなり表面に吹き出すのです。
発生しやすい箇所は、ひび割れの下部、窓周りの下、モルタル笠木の下のパラペット下部など浸水部ないしその下方部分です。このため水が入らないようにすることが重要なポイントです。
ひび割れを発生させないよう、ひび割れ誘発目地をきちんと設けるなどがポイントで、一旦発生した”はなたれ”は水の入り口を無くさない限り容易には止まりません。
外壁の石貼りについては、20年ほど前から裏側にモルタルを充填しない乾式工法が主流となったことで、この部分での”はなたれ”は減ってきました。しかしアプローチや外階段の床の石貼りにはカラ練りモルタル(水を控えたパサパサのモルタル)を使用するため防水材を混入しても防ぎきれず、未だに”はなたれ”が散見されます。
“はなたれ”の発生が、コンクリート構造物の強度や耐久力などに大きな影響力を与える事はほとんどの場合ありません。
しかし”はなたれ”を発生させる原因が、ひび割れからの雨漏りなどと、建築物に影響を与えるものであれば調査して修繕する必要があります。
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